前回「日本語教師の資格とされているもの」について紹介しましたが、その一つに「日本語教師養成講座420時間コース修了」があります。
これは「日本語教育機関の告示基準」(法務省)の記述中、「学士の学位を有し、かつ適当な日本語教育関連の研修(420単位時間以上)を修了した者」という一文にあたるものです。今回はそのあたりについてお話します。
この文言にある「適当な日本語教育関連の研修」とは、通称「420時間コース」と呼ばれ、本KLA日本語教師講座もこれに該当します。
「適当な」というお墨付きを得るためには、文化庁への届け出が受理されているコースである必要があるので要注意。
受講を検討している講座があれば、事前に文化庁webサイトの「日本語教員養成研修実施機関・団体」を確認しておくことをおすすめします。
「420時間コース」のメリットの一つは、やはり「現場で必要な実践力」が得られること。
原則「420時間コース」であれば実習とよばれる受講者自身が授業を行う時間が設けられ、より現場の業務に近い訓練を積むことができます。
「420時間コース」は、採用過程でどの程度重視されるのでしょうか。
「日本語を教えよう!2018」掲載の日本語学校を対象としたアンケートを見てみると、「日本語学校が採用で重視するポイント」、「応募資格」という項目において「養成講座での学習歴」がトップになっており、このことからも「420時間コース」は日本語教師への「王道」と言えます。
ちなみに「420時間*」とは、どのくらいの長さなのでしょうか。
平日毎日6時間の授業を受けたと仮定すると、3か月強。
短いような、長いような…
本講座の受講者・修了者の方からはよく「折り返し地点では果てしない道のりに感じ、終わってみると早かった」との声をお聞きします。
いずれにせよ、それだけの時間をかけるのだから充実した時間にしたいですね。
〈今回のまとめ〉
「420時間コース」は日本語教師への「王道」
時間はかかりますが、実践力も含めたトータルな専門性が身につきます
*420時間とは正確には420「単位時間」のことで、1単位時間は最低45分と決められています。
参考:
「日本語を教えよう!2018」(イカロス出版)
「日本語教員養成研修実施機関・団体」(文化庁)
タグ
カテゴリー: 日本語教師になるには? | 2018.09.03