Q.さっそくですが、佐々木先生の講座でのご担当は?
主に実技科目担当で、初級の教え方や技能別教授法などを受け持ってきました。
Q.プライベートのことで恐縮ですがオフは何をしていますか?趣味、特技、好きなこととかあれば教えてください。
低山ハイキングと季節の花を見に行くのが趣味というかオフにすることですね。
時々はその二つをミックスして、花を見てから山に登ったり、
山登りの途中で花を見たりとかもしています。
奥多摩や西武秩父線沿線の低山を中心に1000m以下の山をいろいろ攻めてます。
Q. トップ写真に選んだ「わたしの1枚」についてお聞かせください。
私が受けた日本語教師養成講座の先生が、
授業の教材の中に「匍匐(ほふく)前進」という言葉があった時に、実演してみせた話をして、
「日本語教師は何でもありだぜ」みたいなことを言っていたんですが、
私も長年日本語教師をやってきてそれはそうかなと思っています。
それで、この写真は、「~てみます」を教えるために用意した帽子とサングラスをセットで着用して記念に(?)撮ったものなんですが、
命令形を教える際にはこれに更にマスクをして、おもちゃのピストルを持って、
学生に向かって「手を上げろ。金を出せ。」とかやってます。
まあ、「そこまでやるか?」っていう感じでもあるのですが…
Q.そんな佐々木先生の「これまで」について自伝的に熱く語ってください!
熱く語れるようなものはないですね。
全人生を語ると長くなるので、今の仕事に関係があるところだけをまとめると、
①ブラジル音楽に興味を持ち、ブラジルで生活してみようと思い、
ブラジルの就労ビザがとれる仕事として日本語教師を発見し、養成講座を受講→
②就活をかねてブラジルを旅行したが、夢かなわず、なぜかメキシコへ→
③メキシコで2年ぐらい日本語教師をしたところで、かつて就活で回ったブラジルの学校から仕事のお誘いがあり、ブラジルへ→
④ところが、自分の生活の主体・興味がブラジル音楽より日本語教育になっていることに気づき、
日本語教師として成長させてくれたメキシコの学校へ出戻り→
⑤その後、約5年メキシコで過ごすが、日本語教師としてのキャリアアップを目指し、2010年に帰国→
⑥国内で日本語教師として様々な仕事をして現在に至る。という感じです。
トータルするとメキシコに8年ぐらいいたので、よく「メキシコに8年もいたんですか」と驚かれますが、
その、メキシコに8年いたということが一番“熱い”ことなのかもしれませんね。
Q.日本語教育で興味のある分野とか専門とかってありますか?その魅力や面白さも教えてください。
やはり、語学の教師だから、どういう教え方をしたら学習者が日本語をよく覚えるのかということ、
つまりは「教授法」に興味がありますね。
最近、日本語学校で留学生に教えるだけでなく、生活者向けの個人レッスンも始めたんですが、
生活者に教える際のより良い教え方というのも、日本語学校でのクラス(集団)レッスンとは違っていて、
でも生活者の皆さんにも上手く日本語を身につけてもらいたくて、
いろいろな教材を見て、新しい教え方(教授法)に触れ、刺激を受けています。
そんな風に、「教授法」というのは私に刺激を与えてくれるものだから、
面白いというか、惹きつけられるというか、そんな感じです。
Q.養成講座で印象に残っているエピソードとか、講座担当者として大事にしていることとか、教えてください。
授業の中でのエピソードではないのですが、
京進の養成講座を担当させていただいてからの、この1年の間に、
2人の受講生さんから、模擬授業の前後に、
「今日はリトル佐々木になれると思います(思いました)」と言われたのが心に残っています。
模擬授業の前の週に私の例(モデル授業)を見せるわけですが、
私の授業は、「これだったら私にもできる!」みたいな感じを抱かせやすいのかな?と気になっています。
それから、講座で大事にしていることは、受講生の皆さんにいろいろと考えてもらうことだと思います。
「学習者主体」とか「アクティブ・ラーニング」とか、近年の教育界では「教える」ということよりも
「(学習者が)学ぶ」ということを重視しようという感じになってきているし、
京進の養成講座の課程やテキストなども、講師が受講生に知識を与えるだけじゃなくて、
受講生の方々にいろいろ考えてもらって、様々な知を感じられるように作られていると思いますね。
Q.最後にこれから日本語教育を学んでいる方々、学ぼうとしている方々にメッセージをお願いします!
良い日本語教師になるための道は長くて険しいです。
養成講座の修了というのは、車の運転でいうと、「免許が取れた」ぐらいの段階で、
現場に出て学ぶことのほうが多いと思います。
でも、様々な刺激を受けて、自分なりの工夫をして、
何かを更新していくことが好きな人には楽しい世界なんじゃないかなと思います。
私は「誰かの役に立ちたい」とか「日本と世界の国々との架け橋になりたい」とか、
そんな立派な思いは何もなく、「ブラジルに行きたい」とか「日本語を外国語として教えるのは面白いな」などという、
ある意味「自分のため」に日本語教育を仕事にしているようなところがあるので、
立派な理由がなくても、この京進のブログを読んで、
「面白そうだ」とか「私もやってみたい」とか思った方には、
是非この業界に飛び込んできてほしいなと思います。みなさん、お待ちしています。
お話、ありがとうございました!
カテゴリー: 講師・職員の横顔 | 2020.03.27