こんにちは。
京進ランゲージアカデミー日本語教師養成講座(新宿校)・教務の中村です。
教育機関にとってのオンライン授業移行の「壁」とは何か。
今回は「クラス管理の問題」についてみてみましょう。
仮にクラスに1人の教師、20人の参加者がいるとして
出席の管理はどのようにすればいいでしょうか。
通学と同様、授業の初めに出席をとる?
その後に参加者が席を離れてしまうかもしれません。
画面に写っている学習者の顔の有無で在室を判断する?
20名の顔を同時に映すことは、
通常のパソコン画面の大きさでは困難です。
仮に巨大モニターを用いて全員を映せたとしても、
画面越しの20名の在室を常に確認するのは気力が必要です。
(中には用意した自身の静止画を表示させ、席を離れる猛者もいるようです)
また不在を確認しても
「あれ?〇〇さん、いますか?」
……シーン
「〇〇さん?〇〇さん?」
中断するわけにもいかず
「半分いて、半分いない」状態のまま、
授業は続行することになります。
このような問題は、
厳密な出席管理を要するコースであるほど致命的になります。
(幸い本講座では熱心に受講される方ばかりで杞憂に終わりましたが)
どのように解決できるか?
一つは授業中、何分かおきに産出型の課題を出し、
その回答を以て出席を確認することです。
ただし機材不具合や通信エラー等の悪意のない不在もあるので、
出欠の線引きが課題になります。
またクラスにアシスタントを設けて出席管理を担当すれば
「ワンオペ」よりは出欠確認は正確にできるでしょう。
こちらは人員が問題になるでしょうか。
技術的解決となると、
一時期参加者の視線をトラックして在室を監視する機能が某サービスにありましたね。
しかしプライバシーやセキュリティの問題もあってか今は見当たらず…
解決策は様々な観点から挙げられるものの
どれも決定打に欠ける、
やはりこの問題も一つの「壁」と言えるのではないでしょうか。
*情報は2021年1月時点のものです。
(画像はライセンスフリー)
カテゴリー: コロナ禍の日本語教育~養成講座からオンライン授業の今を見る~ | 2021.02.08