こんにちは、教務の中村です。
いきなり私事で恐縮ですが、土日に講座を運営しているため、平日にお休みをもらっています。
休みが人と合わないため、多くの時間を一人で過ごすのですが、
利点は何といっても「どこへ行っても空いている」こと。
これは放浪気質の人間には都合がよい。
数年前から、毎週「これまで行ったことのないところ」にあたりをつけ、足を運んでいます。
ソラジローのスタジオ、ガチ中華フードコート、多摩湖畔、モスク、トキワ荘跡地、23区内唯一の牧場、
……ときて、今日は文化的な施設かな、と思っていたところ、
東洋文庫ミュージアムにて「日本語の歴史展」
が開催中との情報。
本養成講座に「日本語の歴史」という科目がありますが、
日本語の歴史的変遷への関心も日本語教師の専門性の一つ。
趣味と実益を兼ねて、さっそく駒込まで出向きました。
研究所も併設するお堅い施設かと思っていたら、
訪ねてみると、「映えスポット」もしっかりおさえていることに小さな驚き。
天井まで積みあがる書庫は、隈研吾の某ミュージアムさながら。
回廊は実質チームラボ。特許の演出とのこと。
カフェへの小路。石板には各国の名言。
「実践を伴わない学者は、蜜のない蜂と同じである」タジク人の言葉がチクリと刺さる。
シーボルトの名前を冠する庭園風の開放的なカフェ。
さて主役の展示品はというと、質実そのもの。
日本最古の歌集「万葉集」、
言文一致運動に関わった山田美妙の資料などなど。
元々文字のなかった日本が、中国からどのように漢字を取り入れ、
それを日本語に統合&ローカライズし、現在私たちが使う日本語になったか―――――――
先人の試行錯誤のプロセスにはロマン、感動すらあり、講義中もつい熱が入るところです。
私のように学生時代古文に興味がなかった方も、
大人になって学び直すと新しい発見がある分野です!
さて、最後に駒込という地について。
天下の山手線にありながら、降りたことがない方、駒込ピペットしか思い浮かばない方(発祥の地だそうです)もいるかもしれませんが、
徒歩圏内に六義園や染井温泉もあり、散策スポットとして充実しています。
このときは庭園特有の早い閉園と、まさかの温泉のリニューアル工事により
「半日充実プラン」は脆くも崩れましたが、
それでもお散歩にはちょうどいいスケール感。
「日本語の歴史」展も22年9月までやっているようですので↓、関東在住の方はぜひ晩夏のお出かけに♪
http://www.toyo-bunko.or.jp/museum/nihongo-detail.pdf 2022.6.16取得
カテゴリー: 雑感 | 2022.08.20