2023年現在、日本語教師として働くために必要な国家資格はありませんが、国内の日本語学校の採用要件として以下3つのうち、いずれかを求められることが多いです。
一般的に、前述の要件❶(学士と420時間の日本語教師養成講座修了)を満たせば、日本語教育能力検定試験の合格は必須ではありません。
現役の日本語教師の方で検定試験に合格していない人も大勢います。
しかし、合格しているほうが日本語教師のキャリアを積む上で将来的に有利であることも事実です。
420時間の日本語教師養成講座修了と学士があれば、法務省告示校※の日本語学校に就職が可能です。日本語教育能力検定試験に合格していなくても問題ありませんが、学校によって検定試験合格者は時給が上乗せされるところもあり、キャリアアップを目指すためにも将来的には合格を目指すとよいでしょう。
※法務省告示校とは法務省の認可を得ている国内の日本語学校をいいます。
法務省告示校と呼ばれる告示基準を満たした日本語学校に就職するには、420時間の日本語教師養成講座修了に加えて、日本語教育能力検定試験の合格が必須となります。日本語教師養成講座の理論科目の履修を終えたころから、検定試験対策をはじめるとよいでしょう。
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決して不可能ではありませんが、独学で合格するにはかなりの努力が必要です。
出題範囲が多岐にわたるため、専門的な分野を書籍だけで理解することは難しく、基礎的な知識を身につけるだけでも時間を要します。試験前に少し勉強するだけでは到底合格を手にすることはできません。
日本語教師養成講座420時間総合コースや理論コースで基礎知識を無駄なく身につけることをお勧めします。
前述の要件➋のとおり、日本語教育能力検定試験の合格のみでも日本語教師の要件は満たすことができます。しかし、検定試験の合格は日本語の授業スキルを証明することにはならないので注意が必要です。
採用試験では教案(授業の予定案)や模擬授業(試験官を学生に見立てて授業をおこなう)を通して日本語の指導能力が問われます。実際に検定試験に合格していても基本的な授業スキルが身についていないために採用に結びつかない方がいらっしゃいます。この点が日本語教師養成講座420時間総合コースで教授スキルを身につけた方との大きな差なのです。
日本語教師の資格を取るだけなら日本語教育能力検定試験の合格だけでよいかもしれませんが、日本語教師として働くことを目指すなら、日本語教師養成講座420時間総合コ―スの受講が近道といえます。
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日本語教育能力検定試験は、日本語教師の養成段階を修了した時点で求められる知識・能力が一定の水準に達しているかを検定する試験で、「JEES 公益財団法人 日本国際教育支援協会」が、毎年1回実施しています。
出題範囲は「社会・文化・地域」「言語と社会」「言語と心理」「言語と教育」「言語一般」の5つの区分からなります。文化庁が「日本語教育人材の在り方について(報告)改訂版」(平成 31 年)において、日本語教師の養成における教育内容として示した「必須の教育内容」に基づいて出題されます。
京進ランゲージアカデミーの日本語教師養成講座は、日本語教育能力検定試験に対応できる知識を身につけられるよう意識した授業を実施しています。「日本語教育能力検定試験対策コース」も開講しています。